出前公演

出前公演とは

私たちの劇団では、現在、4本の作品について、あらゆる、場所、空間で上演しようと考えています。 鈴木一功一人芝居「友情・ある半チョッパリとの45年」は東京・下北沢「楽園」、横浜「ZAIM」、高知「清源寺」「ウエル花夢」、北海道札幌「シアターZOO」、新潟県上越市、名古屋「七ッ寺共同スタジオ」で上演いたしました。今後は、東京、沖縄、北海道等の公演を決めております。気軽に、様々な場所、空間での上演を考えています。いつでも、どんな場所でも、身体一つで参上します。どうぞお気軽に、お声をおかけください。
「人類館」は1977年にレクラム舎で上演した、ちねんせいしんの傑作戯曲でその年の岸田戯曲賞を受賞しています。以降、私たちは、1979年、1995年、1997年、2003年に再演をしてきました。又、中学、高校等の学校公演も実現いたしました。主要メンバーの鈴木一功、鶴忠博、松坂わかこの息のあった演技が見所です。沖縄差別の問題を沖縄だけにとどまらない、人間本来の持っている、差別感にまで迫ったこの作品は、現代こそ上演する意味のある作品だと確信いたしております。
大人も子供も楽しめる児童演劇「仙人がくれた不思議なずきん」は劇作家・小松幹生のオリジナル戯曲で、2001年、2004年に東京で上演、2006年には山梨県立ゆずりはら青少年自然の里にて地域の子供たちが参加した形での上演を行いました。影絵作りや小道具作りなども含めた演劇の制作体験ができるワークショップも用意しております。

演目紹介

●べっかんこ鬼

・出演:鈴木一功(一人芝居)

「べっかんこ鬼」は人間の中にある、様々な葛藤、矛盾を照らし出すことに焦点を当てて演じてきました。民話という形をとっておりますが、とても深く、登場人物たちの矛盾は私達の心に刺さるものがあります。さねとうあきらの作品は、弱い人間に光を当て、社会の矛盾を照らし出します。

<物語>

べっかんことは「あっかんべー」のこと。その顔を見たら、誰でも笑ってしまう。バカにしてしまう。怖くない鬼は、鬼として役立たず。存在価値がないのだ。

好かれようと思えば思うほど嫌われる、悲しい鬼の恋心。

鬼はきれいな花をもってきた。キキョウ、山ギク、オミナエシ・・花ばかりではない。みやげばなしもたくさんした。あさもやのなかを走るおてんとうさまの光の矢。ツノウシ山に降った真っ白い雪。かっきり、青く澄んだ秋の大空・・燃えるようなもみじの葉・・・。けれど、娘の目は見えぬ。どうにかしたいと鬼は思った。

鈴木一功の渾身の語りベッカンコおに!ご期待ください!

●友情~ある半チョッパリとの45年~

・出演:鈴木一功(一人芝居)

俺たちは右と左に泣き別れ。ヤクザも学者もあるものか。

毎日となると空腹は恐ろしいもんだよ。
神経がささくれ立って来るんだ。
勉強はもちろん、何もかも放り投げたくなるんだ。
そんな時だよ高校の教室の後ろの席にいた君が
『おい、海野、一緒にラーメン食いに行こう』と声をかけてくれたのは。

2005年に新潮社から出版された「友情・ある半チョッパリとの四十五年」は学者であり評論家でもある西部邁氏とその友人のヤクザ(海野治夫)との四十五年間にわたる交流を描き、各方面から大きな反響を呼びました。
男と男の友情でもあり、又、母と子の濃い絆を描いた物語は、今の時代にこそ語り継ぎたい作品です。若い世代には密度の濃い関係の豊かさを、作者と同世代の人々には、かつてあったはずの、濃い関係をもう一度思い返し、そして、そのことを誇りに思えるような「現在」でありたいと願って、今回の企画を立ち上げました。

<物語>
風の強い初秋のある日、一本の電話があります。友人の海野治夫が自殺したという…焼身、あるいは入水による死であった…。海野治夫から四百字詰原稿用紙で四百枚にも及ぶ手記をもらっていた、西部氏は、この電話からほどなく、海野治夫と自分との関係について、そして、あの時代、戦後から今に至るまでの時代を振り返りながら、一つの作品を仕上げます。壮絶なまでの母と子の別れ。半チョッパリと呼ばれ、奴隷のように使われた、子供時代…そして中学での西部氏との出会い。進学校でもある高校に進んだものの、やがてヤクザの道に突き進み、果ては麻薬の常習者となって…ヤクザの世界からもアウトローしていく…その海野治夫と著者である西部邁氏との交友を、時にユーモアを交え、時に切実に語り尽くします。

●人類館

・出演:鈴木一功、鶴忠博、松坂わかこ 他

この戯曲のベースになっているのは、1903年に大阪で開かれた第5回内国勧業博覧会で起きた「大阪人類館事件」という実際にあった出来事です。当時その勧業博覧会が開かれた時、会場周辺には見世物小屋が立ち並んでいました。その中に「学術人類館」と称する茅葺き小屋があって、学術研究資料の名目で「北海道アイヌ」「台湾高山族」「朝鮮人」などとともに、沖縄辻遊廓の娼妓2人を「琉球の貴婦人」として見世物にしました。もちろん開館後まもなく沖縄の人々の憤慨を招き、一ヶ月ほどして陳列は中止されたのですが、本土人の沖縄に対する無意識的な差別感が露呈した事件であったと言えるでしょう。

ちねんせいしんの戯曲には、「琉球館」に陳列された一組の男女と、その「琉球館」の主である調教師風の男が登場します。その調教師風の男が陳列された男女を鞭で威嚇し、ひどい言葉で侮辱し、まるで檻の中の動物であるかのように人々に示して見せるのです。 ところが、劇画進む内に、その調教師と一組の男女は、抑圧する側とされる側の関係を、様々に変化していく場面に応じて演じ分けていきます。例えば本土軍人とひめゆり部隊であったり、日本語教育を行う先生と生徒であったり、医師と戦争後遺症患者であったりと、いずれも屈折した沖縄の歴史の一コマとして話は進んでいきます。沖縄の歴史に基づいた深刻なテーマでありながら、それをユーモアと軽快なテンポで描き出し、エンターテイメントとして提示する中にも的確な批判を織り交ぜるその斬新な手法はまさに圧巻です。

レクラム舎の過去の上演では、台本上の3人の登場人物のほかに、「琉球館」を見学に来る数十名の観光団を登場させて展示されている男女を見る彼らの姿に我々現代人の姿を投影し、差別の様子をよりダイナミックに演出することによって、この作品を単に沖縄の問題だけでなく、差別問題の普遍的なテーマを抱えた作品として上演してきました。

「人類館」のDVDはこちらで購入できます→レクラムSHOP

●仙人がくれた不思議なずきん

・出演:鈴木一功、松坂わかこ、西本泰介、鳥海公、ドラゴン 他

劇作家・小松幹生の原作つき脚色作品には「ブンナよ木からおりてこい」「モモと時間どろぼう」など数多くの子供たちに向けた芝居がありますが、「仙人がくれた不思議なずきん」はユーモアに溢れた視点で描かれるまったくのオリジナル作品で、大人も子供も楽しめる良作に仕上がっています。

<物語>
むかし、あるお城に太った王様と、口うるさいお妃さまと、わがままな王子がいました。
王様の誕生日、お妃は太った王様のために野菜をいっぱい使った料理を出します。ところが大好きな肉を食べられない王様は、怒ってお妃を追い出してしまいました。
そんなことを知らない王子アトスは、小鳥の羽をむしったり、ウサギの耳をちょん切ったり、カタツムリを裸にしたり、やりたい放題。王様に怒られたアトスはお城を飛び出してしまいます。
お城を出たアトスは、女の子と出会います。女の子の名前はマリナ。ふたりは風たちに導かれながら旅をします。
そこで待っているには不思議な不思議な・・・・!?さあ、ミステリーツアーのはじまりです。

通常の上演のほか、劇中に使う影絵作りや小道具や衣裳作りも体験できる子供たちのための演劇ワークショップを開くことも可能です。

「仙人がくれた不思議なずきん」のDVDはこちらで購入できます→レクラムSHOP

料金について
基本的には、まず相談です。観客の人数、公演場所、その他お気軽に相談下さい。30人も入ればよいような空間から、500人ほどまでの空間での上演が相応しいと思います。大劇場での公演よりも、小劇場、神社、公共の施設、喫茶店、ライブハウス、古い民家などが相応しいと思います。

お問い合わせ

株式会社 オフィス・レクラム舎
Tel & Fax 03-3410-0606  mail : reclam@k3.dion.ne.jp  担当:鈴木まで

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