座間の殺人事件

今教えている大学が本厚木にある。座間はすぐ隣だ。最近色々社会的問題について学生達と話しながら作品を作るというようなことをやっている。

自殺の問題についてもすいぶんとと意見が出た。今回の事件が起きる前のことだ。三十人足らずの生徒のうち三分の一近くの生徒が自殺のことを考え、中には実行まで行ったという生徒もいた。作品も生徒が書いてきたものを発表しようと考えているが、そのうちの何作かは自殺、殺人の話で、今回の事件と附合する作品さえある。事件が起きてたまたま授業が休みになったりして顔を合わせていないが、巻き込まれたりした生徒がいたのではないかと心配になったりした。今のところ大丈夫のようだ。

さて、今回の事件。犯人の異常さは目立つが、大きく社会の問題で大人が本気で向き合うべきだと思っている。犯人の男は今回の犯罪の前に警察に捕まっている。警察に相当叩かれたと思う。お前は犯罪者だ。社会ではもう通用しないというような脅しもあったと思う。警察は弱者に厳しい。強いものには迎合し、弱っているものは徹底的に叩く。敗者を許さない。

その昔駐車禁止のレッカー移動の仕事に携わったことがあるが、ベンツや高級車には大目に見ると言う傾向があった。金持ちだと後で結局違反がなくなるからと担当の警察官から聞いたこともあった。

転んだらお終いの世の中に拍車がかかっていると思うのだ。犯人の男はもう社会の中に自分の居場所はないと考えたのだと思う。今回の事件は氷山の一角で頻発する恐ろしささえ感じる。

転んでも立ち直ることのたやすい寛容な社会ではなくなっている。昭和の時代はまだ潜り込む場所や人が大勢いた。不寛容な社会の象徴が今回の事件なのだと思う。

ほとんどの大人が自分とは無関係と思っているかもしれないが、この社会を作っている大人たちの責任は重大で、政府も責任を感じてもらいたいくらいだ。お

お気楽なエンターティメントばかりの舞台が続いている。芸術に関わっているものが今回の事件に対処すべきだとう本当に思う。寛容な心と視点で作品を作る義務があると思うのだ。

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