下の子供を連れて,伊豆半島の伊東に行く。入院している奥野敦士君の見舞いだ。仙人の音楽担当なので報告という意味もあった。次の作品の相談もした。病院 の屋上で、遠くの山の色合いを眺めて、こんな山の出てくる話だ。と、イメージを伝えた。昔より時間はかかるけど、いけるという返事。1時間ほどしゃべって いると、子供がお腹が空いたといいだして、待ってろよと言うと、今度はタクシーに乗りたい。と、婉曲に帰りたい光線を発し始める。温泉にでも入ってきな よ、と、奥野君にそくされて、病院を後にする。近くの日帰り温泉に入るが、洞窟風呂に次男はびっくり仰天し、おお泣き。露天風呂で、やっと機嫌直して温ま る。子供を連れての温泉は、やすまるということがない。子供の面倒で汗をかく・・小さい子供と長い間、二人きりという経験がないと、休まらない感はわから ないだろうなあ・・次々と問題が起こるのです。二人でぶらぶらと伊東の商店街を歩く。団子を買って二人で分けて食べる。土産物屋を見て歩く・・遠い昔、両 親と歩いた、下田辺りの賑わいを思い出したりする・・昭和三十年代の初めの頃、日本は戦争の痛手からようやく立ち直って、温泉街は今よりもっと賑わってい た。人々の開放感が日本中に漲っていたんだろうなあ・・温泉街をなんだか随分と、幸せな気分で歩いたことが、ついこの間のことのように思い出す。
三歳のわが息子が、通りの真ん中を我が物顔で疾走する。懸命に追いかけて、手をつなぎ、駅に向かう。きっと、こうやって歩いたことなど、煙のように忘れる んだろう。今日の温泉街、なんだかいつもより活気があったような・・もしかしたら、記憶の隅に残った一日だったんだろうか、などと思ったりする。奥野君は 又、一歩進んだ。そんな気のする今日でした。
2009 年 11 月 27 日 (金)
2013年3月7日
コメント