2011 年 2 月 6 日 (日)

夜遅く、近所に住んでいる、中学校の同級生がやって来る。よく行っていた店に近頃行かないので、どうしたのかと、やってきたのだ。「鈴木は変わってるっ て、皆言ってるぞ・・」「まあ、堅気じゃないからな俺は」「え?お前、ヤクザなのか・・」「いや、そういう意味じゃなくてさ・・堅気の、皆みたいな仕事を してこなかったってことだよ・・」「そうか・・まあ、これ食えよ・・」持ってきた焼き肉を広げる。「俺さあ・・もうプライドを捨てようと思ってるんだ・・ なんでもやろうと思ってさあ・・」「そうか・・」「ガードマンでも、何でもやろうと思ってる・・」「いいことだよ・・」ワインのソムリエをやっていたその 男は、三茶に自分の家があり。アパートもあり。人に貸している。悠々自適と私からは見えるのだが、男には事情があるらしい。「今度、いつもの店で、新年会 があるんだ、来るんだろ」「わからないよ・・」「なんで?」「なんでってことはないよ・・堅気じゃないんだよ俺の仕事は。時間だって、まちまちだ・・」少 し酔っていた友人は、食べかけの肉を、大事に包んで持ち帰り、私には、土産だといって、ほうれん草の束をよこした。「鈴木はけちなところがあるな・・」 「けちか俺・・」「なんかくれないとか、そういうことじゃなくて・・人間関係がだよ・・」「そうか・・けちか・・」「来いよ、新年会・・」「わからない よ・・」 そんな会話をして帰っていった。稽古のスケジュールをみたら、やっぱりいけなかった。あいつはけちだな。などと集まった連中で噂するのか・・な どとふと思う。歩けば10分もかからないその店に、夜はあまり行かなくなって、何ヶ月か・・時々会う友人たちとの、感覚のずれは埋まりようがない。埋まら ないのが、人間の関係か・・けちだな、といわれても仕方がないが・・言われて見ると、いい気分にはならないのだ。小さな町の、屋上で、行く当てもない二人 の男が、虹を見て「昔は虹を見るとうきうきしたものだ・・」なんて会話を交わすのが、4月にやる佃典彦の新作。じっくり読んだが本当にいい本で、ご期待下 さい。丸尾君の本も完成。こっちもなかなかいい本です。稽古はゆるやかに進んでいて、うちのテンポとは違うけれど、若い人たちにはもしかしたら、いいのか もしれない。鈴木はけちだな・・などと現場では言われないように・・けちではない気持ちで・・進みたいものです。2月に入って、少し暖かい日もあって、ゆ るやかに春がきます。

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