地震が起きて10日が過ぎた。今日辺りから、少し平常に戻るのかもしれない。この一週間で、2本の芝居を見たが、観客が緊張していて、笑いの場面に笑えな いといったことが起きていた。観客数も平常の6割といったところか。本当に芝居の好きな人たちが、なんとしてもやってきたという感じもした。チラシを撒き に、町を歩くと、こんな時にやるのか、みたいなことを言われたと、いっている奴もいた。普通の人からすれば、遊んでいるとしか見えない演劇。辛い日々だ。 町では、買いだめが横行した。まったく本当に、こんな時に、どうして買いだめなどするのかと理解に苦しむ。一種のパニックなのだろう。私は近所の八百屋な どで、いつもと変わらぬ買い物だったが、一度だけ、スーパーのレジに並んで、やけに時間がかかるので、前の人の籠を覗くと、溢れんばかりの品物。会計が二 万いくらかだった・・こっちは鯵のヒラキと豆腐とブロッコリー・・・待ってるうちに腹が立ってきた。銀行のATMが故障。金が下ろせない。丁度よい。金を 使わないように、最低限の生活に切り替えた。普通の生活をしている人たちが、その普通の生活を奪われそうになったときのパワーは恐ろしいほどだ。関東大震 災ではデマで、普通の人たちに、朝鮮人が大量に殺された。三軒茶屋の交差点に殺された朝鮮人の死体が転がっていた、という記録が残っている。私の祖父も満 州がえりで疑われ、殺されかけた、という話を祖母から聞いている。命がけで祖母が助けたといっていた。殺しに来たのは、近所の人だったそうだ・・・普通の 人が、普通の生活を奪われそうになったので、殺しに来たのだ。買いだめの行為を見ていて、はるか昔の大震災のことを思った。自分さえ生き残れば、人の生活 などどうでもよいのか・・停電はまだ続くようだ。暗い街を歩くと、今までが異常な明るさだったのではないだろうかとも思う。今までのばかげた明るさは、こ れからは戻らなくてもよい、と思う。デンキの節電によって、色々な予算も変化して、結果、いい方向に向かったりすればいいのだが・・さて、今日から私たち は本格的に4月公演の稽古に向かう。出発だ。
2011 年 3 月 22 日 (火)
2013年3月8日
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