本当に一雨ごとに涼しくなって、よく眠れる。秋の気配が漂って、秋の祭りの季節。世田谷は農地だったので、収穫祭の赴きもあったのかもしれない。10月の芝居の稽古も始まった。三軒茶屋の小さなスタジオを借り切っているのだが、本当に好意で貸してもらっているような場所で、ありがたい。演劇は毎日の創る場所によって、その質も微妙に変わったりするものだ。
あちらこちらに、芝居を見に出掛ける。色々な質の芝居。そのたびに、やっている人たちの息遣いが伝わって、考える。昨夜は、友人の谷正雄氏のやっている、ギイフォファシーシアター。谷さんとは本当に古い仲だった。今年になって、劇場で会って、珍しく飲んだ。そして2ヶ月ほど前に亡くなった。自分で企画した芝居だが。公演を見る前に死んだわけだ。俳優やスタッフが協力して公演を実現させた。私より、遥かに年も上と思う役者たちが、その内容にともなった、味わいのある演技を見せている。何万人もが見るような芝居ではない。マイナーである。こういう演劇にこそ、味わいが、質が、などと思うのだが・・ギイフォワシーに一生を賭けた谷さん。さよなら公演であった。
秋は日ごとに深まって、こちらの準備も慌しい。清水邦夫氏の旧作「戯曲冒険小説」は声に出すたびに、新たな発見がある。旧作を引っ張り出してきたのだが、古い服だって、一級品は着てみると、味わいが深まったりするものだ。さて、今日も清水さんの言葉と向かい合う。
秋の気配
2014年9月9日
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