掘っ立て小屋

家の小さな空間に掘っ立て小屋を作った。近所の大工の友人が材料と道具を持ってきてくれて、はじめて、一ヶ月程度で小屋ができた。
物置小屋のようなものだが、初めて自力で小屋を作ってわかったことがある。建物は基礎が大事ということ。大工の友人に土地に対して並行を出してもらって、杭を打つ。そして板を張る。
これが、建物の基礎で、これが大事なのだ。後は、電動の鋲打ちと釘でベニヤと小割を切って張って、なんとか形はできてしまうものなのだ。
出来てみて、なんだか、どうも不条理な形となったが、それが味と言えなくもない。後はプロが直せばなどと考えてみるが、まあ、書くものもそうで、とりあえず、形を作らないことには直しようもないわけで。初めての経験で、こんなことをやってみると、もしかしたら田舎で、いや木の上に小さな小屋だって、やれば出来るんじゃないか、などと思うのだ。魚も肉も実際に格闘してみて、食うことの厳しさを知る。野菜もそうだ。と、自分でやることの厳しさは、小さな経験から始まる、ということを身を持って知った。ほんの小さな物置小屋から住むということの本質のようなことを思うのだ。
それにしても、隙間だらけ、屋根もまともではない。壊すか、などと思ったりするが・・・まあ、なにかの役には立つかも知れないので、そのまましばらく、そうしておこうと思う。
今日は自分で書いた小説の発行日.明後日には書店に並ぶようだ。私の掘っ立て小屋のような文章をプロの編集者が、ああでもない、こうでもないと、トンカンやって、ようやく出来た作品です。小さいながらも納得のいく作品となりました。さて、芝居です。8月には新潟に行くので、べっかんこおにをどこかでやろうとは思っています。9月には三宿にある移築された蔵で「べっかんこおに」の上演。今回の小説もなんとか芝居のような形にできればと考えているところです。トンテンカンテン、作った形は不細工でも、丁寧に手を入れると必ず作品となる、てなことを今回、小さな小屋を作ってみて、改めて思うことなのです。夏は本格。子供たち夏休み。親には辛い子供がべったりいる夏を迎えます。

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