2005 年 9 月 27 日 (火)

最近気がついたことだが、芝居をやっている人間は釣り師に似ているのではないだろうかということだ。以前、岩魚釣りに連れて行ってもらったことがある。何 時間も電車に揺られ、着いて、半分雪に埋もれた渓谷をこれまた数時間歩く。ヘトヘトになって一匹の岩魚を釣り上げて、又数時間歩いて電車に揺られ帰って来 た。さほど大きくもない岩魚一匹を釣り上げた時の男の顔は今でも忘れられないほど恍惚としていた。私は、ただもう気が知れないと、連れて行ってくれた男の 気狂い沙汰を思った。何もあんなところまで行かなくてもと思うのだ。釣り針の用意と餌の点検。釣り場所の選定。ほとんど一ヶ月かけた結果が岩魚一匹なの だ。以前、黒鯛を釣り上げたことがある。ここにいますよと教えてもらって、そこにぶち込んだら釣れた。私は釣り師ではないのでそれがいい。ところが釣り師 は違うのだ。何もかも自分でやらないと面白くないらしい。劇場も決まっていて。お客さんもくる。ただ自分の演技のことだけ考えて、やればよい。時々客演な どすると、日々天国なのだが・・・物足りなくなる。自分で場所を見つけ、台本を選び・・客の心配をして・・ね、何となく岩魚釣りのあの男に似ている。それ で、小さな岩魚・・百匹は釣りたいと、あの男は思っていたのだろうか?いやいや、極上の天然もの一匹で彼は満足していたのだ。で、芝居屋は極上の1本を作 ろうと、準備する。世間は思うのだろうなあ、芝居やってる奴の気狂い沙汰を・・。10月1日、2日、永井鉄工所の公演がもうすぐ。自分で言うのもなんだ が、手ごたえがある。

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