山梨の韮崎にあるシアターガイアで、朗読の会の発表会があった。
年齢層は50代~80代くらいか、職業はパン屋さん公務員、主婦、農業と様々。いい天気で、富士が本当によく見える。旭温泉は相変わらずいい湯で、猫のミャーコは呼べば返事をするし、そこにリスの赤ん坊が混じって、シアターガイアはなんだか活性化している。皆、奮闘、努力していて見ていて気持ちがいい。言葉の裏側に、やっている人たちの人生がかすかに見えてくるようだ。
発表会前日の夜。30年ぶりだろうか、かつて、私たちの芝居に出ていた男がやって来た。私に最初に会ったときは高校生だったという彼は50歳で、書家となって、立派な先生になっていた。「鈴木さんたちの芝居に出て、そのことがばれて、学校首になったんですよ私」そんなことを言う。聞けば外部出演禁止だったのに、学校の教授が偶然その芝居を見に来たのだという。ずいぶん無粋な先生だとは思うが、なんだか、ちょっと責任を感じる。稽古場で、深夜までその彼と昔の話ををする・・翌日、発表会が終わって、皆が帰った後、彼のためにと、「ベッカンコおに」を演じた。観客6人。学校辞めて、人生変わった彼に向かって、必死に演じた。
できることはそれしかない。彼が、笑ってくれて、なんだかほっとする。そして、新たな発見もあった。
「今度は語りと書といっしょにやろうか」「いいですねえ・・」帰りの電車の中で、なんとはなしに盛り上る。きっとそういうときも来るでしょう。長くやっていると、ぐるっと回って、又の出会いがやってきたりするのです。
そろそろと、冬支度。コタツが出て、ストーブもでて、革ジャンパーだして、インフルエンザの注射して、今年もあと一ヵ月と少し。後ひと踏ん張りです。
富士の麓で
2013年11月19日
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