台風の後、太子堂八幡に行くと、木の葉が大量に散っていて、数人の人たちが掃除をしていた。「手伝いましょう」というと、お願いしますと、箒の場所を教えてくれた。はじめてみると、それはもう大変な仕事で、広い敷地いっぱいに、敷き詰められたような葉っぱを、黙々と集めて、指定のゴミ置き場に入れる。1時間ほどはかかっただろうか。終わると、宮司さんの奥さんが、煎餅と飲み物をくれた。11月30日にもう一度やる、ベッカンコおに。宮司さんに改めて頼みに行った日のことだ。
この神社には、色々な思い出がある。見世物小屋を初めてみたのもこの神社だった。大締めという大道芸もこの神社で見て、心躍ったものだった。祭りは今も活気があって、今年の祭りはいつになくにぎやかだったように思う。
昨日のこと、稽古もここでやっているのだが、本殿の側のベンチに女性が座っていた。なにやら書いている。集中している様子。「私、この上の神楽殿で稽古するので・・ちょっとうるさいかもしれませんよ・・」
と、声をかけた。「大丈夫です・・」と女性は微笑んだが、どうにも気になって「稽古・・見ますか?一人芝居で50分くらいですから・・」
と言ってみた。女性は小説のようなものを書いているということで、興味をもったらしく「じゃあ、用事を済ませてきますので」と、姿を消すと、10分もしないで戻ってきた。「じゃあ、やりましょう・・」と、初対面の女性の前で通し稽古。途中なにやらメモを取ったりしている。なかなか肝の座った女性だ。で、すぐに別れたわけだけれど、街中では、こうはいかないだろうと思う。相当に怪しまれるだろうね。鬱蒼とした神社の雰囲気で、なんとはなしに、二人で通し稽古ということになったわけでした。
別れてから、もしや、あの女は・・なにやら人間とは違う・・神社の・・などと、ふと考える。
と、神社で一人で稽古。26日の秩父での公演のためだが、ふと・・ここまで来たか、と、なんだか取り残されたような気分にならないこともない。一人芝居というのは、結局のところ一人でやるしかないというところはあるのだけれど、友人たちのにぎやかな芝居のあれやこれやを見ていると・・ふと、髪振り乱して、とうとうここまで来たかという・・そんな気分にとらわれることもあるのですよ。
まあ、そんな日の、誰もいない神社での出来事でした。
明日も、昼過ぎには通し稽古。台風が近付いていて、26日がやや心配だけれど、準備は万端整えなければなりません。
神社で
2013年10月23日
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